TOP椎間板ヘルニアと呼ばれる病気/疾患

1.椎間板ヘルニアと呼ばれる病気

「痺れ」を代表的症状とする腰痛疾患(の王様とも呼ばれる)

椎間板ヘルニアと言うと

  • 強烈な痺れ
  • 一生ものの付き合い
  • 腰の爆弾

といったイメージが定着しています。実際、その代表的な症状は「強烈な腰痛」と「強烈な痺れ」です。

ですが、その症状への強い印象とは裏腹に、その症状の原理を知っている人がどのくらいいるのか。

恐らく10人のうち7人は「よくわからない」と答えるのではないでしょうか。

つまり、椎間板ヘルニアは殆どの人にとって「よくわからないけど、厄介な腰の病気」なのです。

ここではまず椎間板ヘルニアを知る」事に主眼を置いて、

椎間板ヘルニアとはそもそも何なのか。

という事から解説を進めていきます。

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「椎間板」と「ヘルニア」は別の言葉

椎間板ヘルニアという病名はそれ自体がひとつの単語であると考えてしまいがちです。

ですが、正しくは「複合語」となります。

つまり、「椎間板」と「ヘルニア」はそれぞれが独立した意味を持っており、それは正に椎間板ヘルニアの症状その物を指していると言えます。

そうなのです。「椎間板」と「ヘルニア」の意味を知ることが椎間板ヘルニアの意味を知ることなのです。

ここでは「椎間板」とは何なのか。「ヘルニア」とは何なのかについて解説を進めていきます。

[椎間板]

意味:脊椎の堆骨間に挟まっているクッション

椎間板とは脊椎(背骨)の構成要素である24個の堆骨の間に挟まっている「クッション材」です。

脊椎にかかる負担を吸収し、複数の脊椎に分散させる事で人体の負荷バランスを保っています。

椎間板は主に二つの要素から成り立っており

  • 髄核 : クッションの要で液状のもの。椎間板の内側にある。
  • 繊維輪軟骨 : 髄核を包み込む「饅頭の皮」これに亀裂が入ると内部が乾燥する。

が主な構成要素になります。繊維輪軟骨が髄核を包み込むように守っている事からも「饅頭」に例えられる事が多い部位です。

[ヘルニア]

意味:本来在るべき場所から突出してしまった不自然な状態

ヘルニアとは「本来在るべき場所にあるものがない=不自然な状態にある」という「状態を指す言葉」です。

つまり、椎間板ヘルニアは病名であっても、ヘルニアは病名ではなく「症状名」と言えるのです。

そして、既にお気づきの方も多いかと思いますが、「椎間板ヘルニア」とは「椎間板が不自然な状態になっているという事」であり、

椎間板ヘルニア」=「椎間板」が「ヘルニア」の状態にある事なのです。

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椎間板ヘルニアの現象:何が起こっている?

ここからは、現象としての椎間板ヘルニアについての解説をします。

  • 椎間板とは何なのか
  • ヘルニアとは何なのか

を理解しているという前提での解説となりますので、もしも「?」と思われた方はこちらを先にご覧ください。

-椎間板ヘルニアとは髄核の後方突出である-

椎間板ヘルニアの「現象」はそれ程複雑ではなく、むしろシンプルです。

脊椎の堆骨の間に挟まっているクッション材である「椎間板」。その構成要素である「髄核」が処理を求められた負荷に耐えられず、髄核を包み込んでいる「繊維輪軟骨」を突き破り、脊椎後方へと突出してしまう現象です。

そして、結果的に脊椎を縦断する「脊髄中枢神経」に接触(神経圧迫)してしまいます。

※一般的に椎間板ヘルニアは「髄核の後方突出」であり、中枢神経への神経圧迫と解説をされますが、その「ヘルニア」の形状にも複数あり、「脊髄中枢神経」への圧迫か、「末梢神経」への圧迫かがその突出の「方向」「突出の形状(性質)」等によって変わってきます。詳細についてはこちら

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椎間板ヘルニアの多くは「腰椎4番5番(L4/L5)」に起こる事が多い。

椎間板ヘルニアは主に「腰椎4番5番(L4/L5)」に発症する腰痛疾患です。

これは椎間板ヘルニアに限らず、腰痛疾患に共通する部分で、他にも脊柱管狭窄症/腰椎すべり症/ぎっくり腰などの症状もこの腰椎4番5番に起こり易い症状です。

それは何故か。

それは人間の背骨(脊椎)が直立姿勢時に描くS字カーブの中でも最も大きな負担を支える、最も強固な部位がこの腰椎4番5番だからです。その役割の大きさに合わせて、腰椎4番と5番は非常に強固な構造をしてはいるものの、残念ながら現代社会の暮らしはこの腰椎4番5番にとって過酷な負担を強いるものに溢れています。

結果、その負担に耐え切れなくなり、椎間板ヘルニアを発症してしまう場合が多いようです。

※「お腹は身体のステーション」と呼ばれるのも同じように「とても重要な位置」を意味しています。腰椎4番5番は正におへそ周辺であり、上半身と下半身を支える正に「身体のステーション」と言えるのです。だからこそ腹筋はとても大切なのです。

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椎間板ヘルニアの原因は日々の蓄積こそが主原因である。

これは椎間板ヘルニアの最大の落とし穴と言っても良いと思います。

椎間板ヘルニアを発症する場合、殆どにおいて「きっかけ」となる行為を自覚しています。

「さっき、急に腰を捻っちゃったから・・・・」

と、まるで「その瞬間に椎間板ヘルニアが起こった」かのような受け止め方をしてしまうのです。

これは(ほんの一部の例外を除いて)大きな勘違いです。殆どの椎間板ヘルニア日ごろの蓄積が限界を迎えた結果、「引き金」となる動きをもって一気に表面化します。

ですが、その前から椎間板ヘルニアの萌芽は「疲労」という形で蓄積されているのです。

椎間板ヘルニアがどうして自覚症状の第二位となっている腰痛から派生するのか。

それはその原因となる要素が生活の奥深くに根付いてしまっているからに他なりません。

椎間板ヘルニア腰痛同様で潜水艦と同じです。水面下で徐々に進行し、「その時」が来たら一気に表面化してしまいます。そしてその原因となる水面下の動きは「日々の生活」の中に潜んでいるものなのです。

※やはり「蓄積の原因」として多いのが「姿勢の歪み」から来る「慢性的な筋肉疲労」「筋肉機能不全」です。これらは生活習慣の中に根付いた厄介な問題ですので、「上手に付き合う」という知恵が必須となるのです。

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何より大切なのは「自分の健康/身体」と自分で向き合う姿勢である。

腰痛の主たる原因は生活の中に潜む

椎間板ヘルニアが「現代病」「国民病」と呼ばれる腰痛から派生するというこの事実は正に椎間板ヘルニアを予防するには生活改善が必須である、という事を暗に物語っています。

今や時代は「健康ブーム」とも言えますが、その流れは正に原点回帰ともいえるべきもので、我々としては大歓迎です。現代社会は複雑になりすぎ、分業が進んでいます。「健康」という我々にとって最も身近な問題ですらそうなっています。

ですが、大切な身体、健康の問題を「先生」任せにしておいて良いものか。我々はそこに疑問を感じています。生きていく上で最も大切な「健康」について、誰のものでもない自分自身の身体について

誰よりも知っておくべき自分自身が一番自分の身体についてわかっていない

というこの矛盾に気付くべきです。何も1から10までを知る必要はありません。ただし、1から10までを任せるのではなく、自分にできる事は自分で対処し、専門家に任せるべき事は専門家に任せる。そうした主体的な健康への働きかけを我々は提案しています。

自分の身体を自分で守る。「セルフメディケーション」の時代が正に今なのです。

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